新城島(パナリ島)


沖縄県八重山郡竹富町    

 黒島から南西に5km。上地島と下地島という小さな島(周囲3〜4km)があ る。干潮時には歩いて渡れるところからまとめて新城島という。パナリとは「離 れている」という意味で、干潮時以外には2つの島が離れてしまうことから付い た名だろう。上地島には人が住むが、下地島は島全体が牧場となっていて、牧場 関係者の宿舎があるだけだ。ここを訪れるには、石垣島からの日帰りツァー(パ ナリエクスプレス、だったかな)に参加するか、黒島の民宿で船を出してもらう しかない。

パナリ島ツァー
 黒島で民宿「くろしま」を選んだ理由の一つに、このパナリ島へのツァーを 行っているという事があった。で、黒島に着いたその日にツァーはありますか、 と尋ねたら、台風が近くを通過したのでしばらくは波が高くて無理という。で、 2日後なら行けるだろうという返事を受けた。

 待ちに待った2日後、ツァーに参加するのは、吹田父子3名と札幌にーちゃ んと石垣から今日来たという木曽の3人娘、そして私の8人である。2日の間に 民宿側は、宿泊客やら電話での問い合わせに「ツァーやりまっせ」と声掛けをし て、客を集めたようだ。1人でも8人でも燃料代は同じやもんね。 このツァー 、ジュースがついて1人4000円。まぁ離島めぐりとしては安い方ではないだ ろうか。

 黒島港から民宿の船「ビーグル号」に乗り込む。ディーゼルエンジンが唸り をあげると凄い勢いで船は進む。波がまだあるので、波をまともに受けると舟底 からガツン!と音がする。 新城島までわずか10分。新城島が近づくと、船は 珊瑚礁を避けながら進んでいく。無人島の下地島で私だけが降りる。他の7人は 他のポイントでシュノーケリングだ。ビーグル号を見送って、桟橋から上陸する 。


新城島(下地島)の道
 先に書いたように、この下地島は無人島だ。といっても牧場関係者のための 宿泊所があるので、完全な無人島ではないが。 わずかな上り坂を登り切る。周 りはすべて牧場。黒牛が木陰でのんびりと草を食んでいる。じつにのんびりとし ている。肉牛と乳牛の違いこそあるものの、こののんびりしたムードは北海道に 通じるものがある。といっても緑の牧場の向こうには海が見えていて、常に潮風 が吹いているあたり、やはり沖縄なんだ、とも思う。「海の北海道」なんて言葉 が浮かんできたりして、我ながらあまりに陳腐なので笑ってしまう。

 15分も歩けば、島の頂部に着く。ここがパナリ牧場の畜舎であり、大きな サイロが2基ある。 一通り見て廻ったので、島の沿岸部を歩いてみようかと、 道を探したが、いずれも牧場への道で、海へ出ることは出来ない。まぁ島全体が 牧場なんだから、海へ行く道を作る必要はないわな。で、しゃーなしに桟橋へ戻 る。

 桟橋の横の砂浜で、他の7人と合流。
 ここ新城島の周囲の海の透明度は沖縄一であるらしい。今回は台風のあとだ から濁っていたが。弁当を食って、しばらく泳いだり横になったりした後、ツァ ーは黒島近海へ移動する。


下地島から西表島を臨む


下地島から上地島を臨む


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