12:05 須走ルート頂上(標高3715m)
須走・吉田ルートの頂上には、神社や山小屋4軒が並ぶ。頂上は割と平坦な土地があるのだ。観光地のようで写真のように自動販売機もある。
まずは久須志神社で「富士頂上」「久須志神社」の朱色の刻印をもらう。また下娘に学業のお守りを買う。富士山の頂上なら霊験もあることだろう。上娘には今春に北野天満宮のお守りを買っているので「神様がケンカしたらあかんから買わんよ」と言うと納得する。素直である。
その後、山小屋のひとつ「山口屋支店」に入り昼食を取る。ここのしるこはカップしるこではなく、鍋で作っているらしい。まともな味がした。
「このあと剣が峰まで行くか?」と問うと、上娘が積極的な答え。時間的にはぎりぎりだが、天候・体力・気力ともに十分なら行かない理由はない。
山小屋の並ぶ平坦な道を歩きだす。トイレと下山道を左手に見て、右側に火口を見ながら(時計回りの)お鉢巡り開始である。
先にも書いたが、流れる雲の中にいるらしく、青空が見えたと思ったら、霧の中に入って視界が悪くなったりと天候がめまぐるしく変化する。それでも雨に降られることもなく、直射日光に灼かれることもなく快適である。
20分ほどで御殿場ルート・富士宮ルートの頂上(どちらも標高3730m)に達する。富士宮ルートの頂上には浅間大社奥宮や郵便局があるが、特に用もないと言うことなので、裏手のトイレだけ利用する。ちなみにこのトイレは日本一高い位置にあるトイレと言うことになる。
さて剣が峰に向かう。ここは昨年は私一人で通った道である。今回は家族全員で歩けることに喜びを感じる。
さぁほどなく馬の背…(下左写真)、並んでる…。最初は手すりを使う人が数珠つなぎになっているのかと思ったのだが、これは頂上の碑の記念撮影待ちの行列だったのだ。斜度20度と言われるこの坂の途中で止まるのもなかなかしんどい。ストック・金剛杖をしっかり立てて姿勢を保持する。
待つこと30分…この時間は想定外でもったいなかったが、ようやく念願の「家族全員」での富士山山頂である。写真は普段は私か下娘が撮ることが多いのだが、山頂では近くの人が交代で写真を撮るようなムードがあり、気兼ねなく写真を撮ってもらう。めずらしく家族4人が写っている写真である。
14:05 剣が峰(標高3776m)出発
右手に火口、左手には大沢崩れを見ながら、どっちに飛ばされてもアウトやなぁ、などと言いながら進む。WOOのSさん、強風の中をよくご無事で…。ちなみに火口(大内院)の深さは約240m、底に小屋のようなものが見える。
登山道は雷岩を正面に来ると右手に曲がる。曲がった左側には小さな火口(小院内)が見え、ほどなく右手火口側に金明水の碑が見える。このあたりがWOOのSさんが彷徨した場所のようだ。視界が悪く他の登山者もいないとさぞかし不安だったことだろう、と想像する。
お鉢巡り後半は火口南壁が見える。南壁は日当たりが悪いので万年雪がこびりつき、崩れた土砂が万年雪を黒く汚している。
14:45 須走・吉田ルート頂上に戻る
約2時間。お鉢巡りに2時間かかることは想定内だったが、これから下山するにしてはやばい時刻になってきた。
しかし休憩・身支度のため、もう一度山小屋で食事。この時刻になると頂上の山小屋は食堂や売店を閉め始めていて、最初の山口屋支店には入れず、隣の扉屋を利用。ここのしるこはカップしるこだった。うーむ。下山グッズであるマスクやスパッツを装備、安全めがねも取り出しやすい位置に置き、靴紐を締め直して準備完了
15:20 下山開始