小春日和の休日、久々にバス旅に行ってきた。
そのバスは豊能町・余野から阪急茨木市駅までを1時間以上かけて結ぶ路線である。料金は830円。私は定期券特典の100円乗車である。
出発は池田駅。昔のバスセンターがなくなっていて、駅前ロータリーのバス停から乗車する。
YouTube動画 1時間あまり長々と乗車風景が流れます…https://youtu.be/5XU7Oi0q6gwhttps://youtu.be/PFpZ5wqTHKM
阪急池田駅の駅前広場 | 本日の1便 | 余野を通り過ぎて希望ヶ丘4丁目まで |
バスは余野川を遡上する。伏尾町久安寺を越えると、道は狭くなり陽も当たらない暗い川沿いとなる。
しばらくすると箕面とどろみICがあり、道も広くなる。止々呂美の集落を越えると、開けた谷筋となり陽光を受けた田畑が美しく輝く。
豊能町の中心地、余野では数少ない乗客が全員下車し、終点まで一人旅になる。出発までの間、運転士さんが地元のおばあさんと世間話をしているのが微笑ましかった。
終点・希望ヶ丘は某住宅メーカーが開発した住宅街で、wikiによると病院も商店もなく、住民は絶望が丘などと自虐しているとのことだったが、限界ニュータウンという雰囲気では全くなかった。広い道路には自家用車が行き交っている。住宅を観察すると、外壁はきれいで庭木も整備され小ぎれいに整えられた庭が多かった。自治が成立していない地域だとこうはいかない。しっかりと人が生活している息吹が感じられた。おそらく買い物や通院、通勤など、クルマさえあれば事足りているので、住むことだけに特化した町並みとして成立しているのだろう。
終点・希望ヶ丘4丁目バス停 | 南天と柿 初冬らしい植栽である | 飲食店はあった |
一つ手前の希望ヶ丘3丁目バス停まで散歩する。
本日の2便となる余野行きに乗って余野バス停まで戻る。
余野バス停(東能勢中前) | H23に廃園になった幼稚園 | 豊能町役場 |
役場などがある豊能町の中心部を散策する。以前、猪肉を買ったことがある「スーパーだいやす」で、揚げたてのコロッケを買う。
バス停まで戻り、持ってきたおにぎりとあわせ昼食。温かな陽気を受け12月とは思えない好天で心地よかった。
いつも思うが旅や食事がチープであっても、ロケーションやシチュエーションで心は豊かになれるものだ。
スーパーだいやす | バス停の裏手で昼食 | 揚げたてのコロッケうまし |
さて、今日のメインである余野発阪急茨木市駅行きのバスに乗車。
本日の3便 メインの茨木市駅行き | 1時間13分、830円 | 43停留所(前半はほとんど無停車) |
北摂の山中は、若い頃クルマで走り回ったエリアなので土地勘がある。走り回ったと言っても暴走していたわけではなく、写真を撮ったり静かに景色を眺めるのが好きだったのだ。未知の道を探索して集落内の小道や間道なども好んで走っていた。今のようにカーナビがあるわけではないので、地図は必携であった。クルマよりも大きな巨石がむき出しになっている採石場?があったことや、山の中を穏やかに上がる一本道の先が庵のような建物で終わっていたことがあって、遠野物語に出てくるマヨヒガのようだと感じたことを思い出した。今でもあるのだろうか。この地域は、40年近く前にすでに鄙びた地域だったわけだが、今回始発から20分あまり乗降するお客さんはおらず、初冬とは言え、田畑や集落に人の気配も感じず、少し寂しく思った。
忍頂寺バス停でようやくお客さんが入り、その後、千提寺口では若者が多く乗ってきた。大学か何かのセミナーハウスでもあるのだろう。乗車率ほぼ100%となる。途中、唐突に新名神自動車道の真っ白で無機質な橋脚が現れたり、プロロジスセンターが集結する彩都あかねという丘陵地を上り下りしたり、若い頃非常勤講師として勤めた地域を通過したり、と見所があった。
阪急茨木市駅では、西口バス停から東口バス停へ移動。乗り継ぎが良すぎてギリギリであった。
ここではまったく未知の地域である淀川右岸をめぐる。本日4便は柱本団地行きである。途中で近鉄バスが走っていたり、バス停が近鉄バスと共用の区間があったりと阪急バスが卓越する地域ではないことを感じる。ちなみにこの地域には高槻市バスも乗り入れている。
柱本団地では、スーパーを覗き、待ち時間を過ごす。
柱本団地バス停 | 高槻市バスのバス停 | 本日5便となるJR千里丘駅行き |
本日5便目となるJR千里丘行きに乗る。このバスは途中、摂津ふれあいの里・モノレール南摂津駅、阪急摂津市駅に寄り道する形で丹念に乗客を拾っていく。終点JR千里丘駅から先の乗り継ぎはないので、直前の阪急摂津市駅で途中下車し、この旅を終えた。
阪急摂津市駅では 「ちいかわ」号と遭遇 |
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