今年の中秋の名月(旧暦8月15日)は、満月から若干過ぎた状態でした。
中秋の名月に限らず、十五夜が満月となるとは限りません。
「旧暦の15日」とは、新月を迎える日を「1日目」とした場合の「15日目」です。
単純に考えれば満月になるような気もしますが…。
新月の定義として新月になる日(太陽と地球の直線上に月が入る日)を「1日」としている、ここがポイントになります。
たとえば深夜0時過ぎに新月を迎えた場合、その日が「1日」となり、その日の夜に眺める月は(細くて見えませんが)、すでに新月ではありません。逆に深夜0時前に新月を迎えた場合は、その日が「1日」となるわけですから、前例の場合とすでにほぼ24時間分の違いが表れてきます。
さらに新月から新月までの期間が29.5日であること、つまり新月から完全な満月までは約14.8日であって、1日~15日の時間差である14日間ではないことや、月の軌道が必ずしも真円ではないことなども加わって、「十五夜=満月」という図式は成立しないことも多いということです。