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鉄コレ車両の改造第2弾である。

今回は20m級車両である富士急3100系に室内灯と前照灯を組み込んでみる。

下回りは…

前回同様、台車・床板穴開けで床板側面まで電気を引く。

車内側は…

車内内側を黒く塗るのも前回同様。今回は前照灯をつけるので、先頭部は特に念入りに黒塗りした。

定番のブリッジダイオード・定電流ダイオード・コンデンサをLEDテープライト(COBタイプ)につなぐ。

これまで1mmプラ板を切り出しパーツを取り付けていたが、今回の車両は天井が外せないようで、横から照明が見えてしまうほど天井が低い。そこで直接テープライトを屋根に貼り付けることにして、テープライトの基盤(線路でいうと犬走りのようなスペース)にパーツを取り付けることにした。

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だいぶ馴れてきた 今回もチップコンデンサ(47μF×5) 初の天井直づけ イイ感じに光っている

 

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つぎにヘッドライトである。今回、富士急3100系を生け贄にした理由はこのヘッドライトのデザインにある。 

ヘッドライトが大きく、車体から直接生えている形だったので、作業がしやすそうだからだ。

 

 

 

今回新たに用意したのは、麦級サイズのLED、そしてスイッチングダイオード(普通の一方向ダイオード)。

 

1.8mmピンバイスで穴を開ける

室内灯はブリッジダイオードで整流していたが、前照灯はその回路とは別回路(集電は共用)なので、整流用に新たにダイオードが必要である(定電流ダイオードには整流機能は無い)。10mAの定電流ダイオードとスイッチングダイオードを麦級サイズのLEDの前後に繋ぎ、車両先頭上部にはめ込み(ボンド接着)、銅テープで給電した。進行方向をしっかりと確認して接続しないと間抜けなことになってしまうので注意だ。

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テスト 組み込み 無事に点灯

光漏れ対策がたいへんだが、一応成功。

尾灯も点灯させたいところだが、今のところ、そこまでは手が回らない。

 

そして今回も接触不良は改善されず、室内灯・前照灯ともに派手にちらつく。うーん、集電部分はかなりの修正が必要なようだ。

一方で走行面では車両が大きいためか、ウェイトを入れたためか、まぁ走りは問題無いレベルになった。

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まったく集電機構のない鉄コレ車両の改造にチャレンジ。

いきなり一軍車両に組み込む自信は無いので、ずっと陽の目を見なかった日立電鉄モハ2230で試作してみることにする。

  下準備として、両側板窓と屋根裏が一体化している透明パーツを取り外す。照明のために屋根スペースを利用するためだ。

窓の部分はクリアファイルを切り出して貼り付ける。透明なプラ窓よりこちらの方が少し車内が見えにくくなりイイ感じになった。

またその前に本体内側を黒色で塗る。これは車体が薄いので室内灯の光が透けるからだ。

試作1号 内側を黒塗りしないと
全体がぼやーと明るくなimage
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さて集電側は…

台車の内側にテープ銅板(0.1mm厚…これでも厚い方)を貼り、車輪を挟む部分をピンバイスで穴開けをして車輪を取り付ける。

台車と床板に穴を開け、台車の銅板と床板を結ぶ配線コードを通す。台車側は半田付け、床板側は銅板テープで固定する。

これで線路の電気が床板まで来たことになる。

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配線用の穴開け 車輪からの集電板とコード コードの先は床板側面に貼り付け

 

次に車内側は…

定番のブリッジダイオード・定電流ダイオード・コンデンサをLEDテープライト(COBタイプ)につなぐ。

今回は低速走行しか考えられない車両なので、コレまで接続していた抵抗は使用していない。

また80系気動車や50系客車のように電解コンデンサを隠すスペースが無いので、小型のチップコンデンサ(47μF)を5つ使用した。

こいつは小さくまた極性も無いので便利なのだが、タンタルチップコンデンサと同様、故障時にショートモード(通電してしまう)になるようで、知らずにトラブルの原因になりがちである。完全に配線の確認をして後付けでつける方が間違いないと学んだ。それと電解コンデンサと違って、電圧が高いときは蓄電能力が極端に減るらしい。今回はローカル線車両であるので、規定電圧(25V)の精々30%位であろうから問題ないと思う。

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  こんな風に組み込んでしまうと
トラブったとき、大変。
第2弾は、コンデンサセットを分離した。

最後に、床板まで来ている電気を車内側に取り込むために、床板側面と車内側面両方に銅板テープを貼り、天井の照明へ導く。

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  一応、完成。

 

理論上はOKなのだが、走行中の振動で床板と側板の間に隙間が空くのか、はたまた車輪からの集電板に問題があるのか接触不良が多発する…

そしてコンデンサもろくに働いていないような…。

また車輪の転がりが極端に悪く、台車の動きもスムーズではなく、小さなカーブをクリアできない。

ということで第1弾は実用には至らなかったが、多くの経験と示唆を得て終了。

image 鉄道模型の半固定レイアウトを設置して2シーズン目を迎え、大分安定した走行が楽しめるようになってきた。

オレンジ色の照明も購入しており、日が暮れてからも夕景の雰囲気を楽しめる。

そうなると次は車両への室内灯設置である。

 

ネットを見ると先人がさまざまなアプローチを試みている。まとめると…

・照明本体はテープLEDを使う

 COB(Chip On Board)タイプが光が均一で良い

 鉄道模型の電圧は最大12Vだが5V電圧用のLEDを使う

(12V用は電圧が低い時=低速時に光らない)

・電気は線路から取る(車両内に電源は不要)

 線路から車両内までの電気の引き込みは、車両のメーカーや販売時期により様々

 鉄道模型は+-が入れ替わるので、ブリッジダイオードで極性を固定する

・電圧が高いときは明るすぎるので、電流を調整するために

 抵抗やCRD(定電流ダイオード)をつける

・集電不良に対応するため、コンデンサをつける

などなど、知らないことだらけだったのだが、自分でも工作できそうだ。

 

昨年の年末から、国内の電子部品メーカー、Amazonやアリなどから部品を買いそろえた。

テープLED、ブリッジダイオード、集電スプリング(トミックス車両用)、銅板(Kato車両用、工作汎用)、タンタルチップコンデンサ・電解コンデンサ・超小型セラミックコンデンサ、抵抗、定電流ダイオード、極細リード線…etc

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買いそろえた部品 最初の頃の試作品 試行錯誤中

LEDテープをCOBタイプにしたり、抵抗の代わりに定電流ダイオードにしたり、タンタルチップコンデンサを普通の電解コンデンサに変えたりと試行錯誤を繰り返す。

コンデンサは電解コンデンサが一番安定するのだが、組み込むスペースが無い場合は、超小型のセラミックコンデンサを複数つなげて使用する。

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50系(トミックス)は
床下までは電気が来ている
スペースが少ないので
タンタルコンデンサを組み込む
 

50系客車(トミックス)は、それなりに新しい製品なので、床下までの電気が来ていて床にコイルを通す穴も開いている。そのため作業は楽である。

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左からブリッジダイオード・
タンタルコンデンサ・定電流ダイオード
・LEDライト
電解コンデンサは大きいが、
容量が大きく安定する
キハ80系は集電機能が無い旧製品

手持ちのキハ80系(KATO)はかなり古い製品で、車軸までしか電気が来ていない。

そのため、極細リード線と銅板で床上へ電気を引き込む。一方でトイレや乗務員室、調理室など窓がない部分が多いので、電解コンデンサを隠すことができた。

 

試行錯誤しながら2編成・12両に車内灯を設置した。費用は1両あたり200円程度である(定電流ダイオードとコンデンサが高い)。

苦労するのは、老眼で細かい部品が見えない点。そしてブリッジダイオードの脚がとにかく脆くすぐに折れてしまうこと。どのくらい脆いかというと、紙製の弱い両面テープの粘着力よりも弱い力で折れてしまうほど。折れたら作業がやり直しになるので、ブリッジダイオードは最後にハンダ付けすることにした。

さて、このあとも順次、室内灯を設置していく。問題は鉄道コレクションのように、まるで集電機能が無い車両だな…。

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